分散型アプリケーション（dApps）は、ブロックチェーン技術を活用して運用されるアプリケーションで、従来の集中型アプリケーションとは異なる特徴を持ちます。
この記事では、分散型アプリの基本的な概念と、その利点、従来のアプリとの違い、および市場で活躍する実例5選を紹介します。
目次
分散型アプリ（dApps）の基本
分散型アプリケーション（dApps）は、中央の管理者やサーバーに依存しない自律的なアプリケーションです。
これらはブロックチェーン上に構築され、各トランザクションはネットワーク参加者によって検証され、ブロックチェーンに記録されます。
このプロセスは透明性とセキュリティを保証し、サービスの改ざんやダウンタイムのリスクを最小限に抑えます。
従来のアプリとの違い
従来のアプリは、特定のサーバーまたはクラウドインフラ上で実行され、データの管理と処理はアプリの開発者や企業によって中央集権的に行われます。これに対し、dAppsは以下の特徴を持ちます：
- 非中央集権性: dAppsは中央のサーバーや権威に依存せず、ユーザーとネットワークによって運営されます。
- 透明性: 全てのトランザクションとコードは公開され、誰でも検証できます。
- 耐障害性: 分散型ネットワークにより、単一点の障害がシステム全体の停止を引き起こすことがありません。
- ユーザーの自律性: ユーザーは自分のデータをコントロールし、アプリケーションと直接やり取りします。
dAppsの実例5選
- CryptoKitties（クリプトキティーズ）:
- ブロックチェーン上で独自の仮想ペットを育成、交換、売買できるゲーム。これはイーサリアムを使用し、非代替トークン（NFT）技術を活用しています。
- Uniswap（ユニスワップ）:
- イーサリアムベースの分散型金融（DeFi）アプリケーションで、ユーザーは許可なくトークンを交換できるプラットフォームです。流動性のプロバイダーは交換手数料を受け取ることができます。
- Decentraland（ディセントラランド）:
- 仮想現実環境で土地を購入、開発、販売できるプラットフォーム。ユーザーは土地に対して完全な所有権を持ち、その上でゲームやアプリケーションを構築できます。
- MakerDAO（メーカーダオ）:
- 分散型の金融プラットフォームであり、DAIというステーブルコインを発行・管理しています。ユーザーはイーサリアムを担保にしてDAIを生成し、さまざまな金融サービスを利用できます。
- Brave Browser（ブレイブブラウザ）:
- プライバシーを重視したブラウザで、ユーザーのデータを保護しつつ広告をブロックします。また、ユーザーは広告を見ることで仮想通貨報酬（BATトークン）を得ることができます。
これらのdAppsは、ブロックチェーンの可能性を広げ、ユーザーに新しい形のオンラインインタラクションを提供しています。
分散型アプリケーションの世界は今後も急速に進化し、従来のデジタルサービスに対する我々の見方を変えていくことでしょう。
